現地コラム
COLUMN
石垣島や周辺離島で出会える植物20選!石垣島在住スタッフが徹底解説します!
みなさんこんにちは!
石垣島やその周辺離島は国内では珍しい亜熱帯気候を有する島々です。そんな気候だからこそその気候固有の生き物が存在します。それは植物においても同じことが言えます。
例えばマンゴーやパイナップルと言ったら南国のフルーツというイメージがありますね。そうです。
その気候に合った植物が生育しているのです。特に生物多様性の高い石垣島と周辺離島は色々と変わった植物が生育しています。
本記事ではそんな石垣島とその周辺で出会える植物についてご紹介いたします。
目次
石垣島の植物の特徴・理由
冒頭でご紹介した通り、南の最南端に位置する八重山諸島は亜熱帯気候に属します。そのため、石垣島やその周辺の離島である西表島や竹富島でしか確認することのできない様々な亜熱帯植物が自生しています。色や大きさ、見た目のインパクト、どれをとっても本土では考えられないものばかりです。
とてもきれいで魅力的な花が多くあるため、植物を観ながら散策するだけでも十分に楽しむことができます。
石垣島の植物20選
石垣島の植物①月桃
初めにご紹介する植物は”月桃”です。
月も百葉ショウガ目ショウガ科ハナミョウガ属に属する植物であり、ショウガ科のためショウガのように地面に埋まる茎から地上向かって生えています。
地上に生えているものが茎のように見えますが、本来の茎では無いことから”偽茎”と呼ばれています。
この偽茎は2mほどのまで成長し、繊維質のため非常に頑丈です。<
4月~6月頃に黄紅色の花を咲かせ、独特な甘い香りを放ちます。9月~10月頃には赤い実を実らせ、この種は仁丹の主要原料として利用されます。
石垣島の植物②モダマの木
次いでご紹介する植物は”モダマの木”です。
石垣島や西表島に行かれた際にはぜひ鑑賞していただきたい植物の一つです。
モダマの木は巨大な豆を実らせる植物であり、”ジャックと豆の木”にも登場する有名な木です。このモダマの木はツタがとても強く、西表島のクーラの滝の近くには10人近く乗っても大丈夫な丈夫なツタを持つモダマの木があります。このツタは自然のブランコと呼ばれており、フォトスポットしても有名なので西表島に足を運ばれた際にはぜひ訪れてみてくださいね。
ただし、自然保護の観点からも事故防止の観点からも無理だけはしないようにしましょう。
石垣島の植物③オヒルギ
オヒルギはングローブ湿地に生育している常緑高木であり、10m前後まで成長する植物です。マングローブの仲間ですが、マングローブ群落の中でも内陸寄りに生育することが多いです。そのため、河口から内陸へと入った場所はオヒルギが優占することが多いです。葉は互生しており、メジロやスズメバチやハナバチなどが訪花することにより受粉します。
根は地中に浅く張り、地歩用に出ている曲がっている根が呼吸根になっています。水に強いことから建築材として用いられていました。
石垣島の植物④メヒルギ
メヒルギはオヒルギ同様にヒルギ科の植物です。葉は対生しており、5月~6月頃に黄白色の花を咲かせます。支柱根や気根が発達しており、種子が落下する前に樹上で発芽することにより海水への耐性を持ちます。
石垣島の植物⑤ヤエヤマヒルギ
続いてご紹介する植物はヤエヤマヒルギです。
ヤエヤマヒルギは八重山諸島で最も目にされるマングローブの一種です。長楕円形で厚い対生の葉を有し、5月~6月頃に赤色や淡黄色の花を咲かせます。
石垣島、小浜島に巨大な自生地があり、石垣島は河口や内陸の閉鎖性水域であれば、まず群落を観察することができます。
石垣島の植物⑥デイゴ
デイゴはマメ科の落葉高木であり、沖縄の県花としても有名です。THEBOOMの島唄の歌詞に登場するように沖縄民にとって、とても近しい存在である植物なんです。
春先から初夏にかけて鮮やかな赤色の花を咲かせ、地元民に夏の訪れを告げます。非常に美しい花ですが、デイゴが満開になると台風が訪れると伝えられている通り、台風が頻発する夏場のシーズン前が見ごろとなっています。
原色の赤に咲き乱れるデイゴは沖縄らしい原風景を思わせてくれる花です。竹富島のデイゴ並木がデイゴの花を鑑賞するのに最適でしょう。ぜひ、足を運んでみてくださいね。
石垣島の植物⑦ニッパヤシ
ニッパヤシはヤシ科の属する、高さが9m前後に達する常緑の小高木です。ヤシの中mでありながら熱帯、亜熱帯の潮間帯に生育するマングローブ植物でもあります。地中に二叉に分枝した根茎を伸ばし、線状披針形の全縁の葉が生い茂ります。
国内では西表島と内離島にのみ生育しています。
石垣島の植物⑧カンビサクラ
沖縄は国内で最も早く桜が開花する場所です。その桜の種類はカンビサクラといいます。このカンビサクラは濃く色づく桃色が特徴的です。カンビサクラは漢字で”寒緋桜”と記載します。名前の通り、冬本番である1月、2月にかけて満開を迎えます。
うつむきがちに咲くカアンビサクラは本土の桜とは異なる赴くを感じることでしょう。
開花時期には島内の各地で桜祭りが行われます。沖縄の泡盛を飲みながら国内最早の花見をしてみませんか?
石垣島の植物⑨アダンの実
アダンは熱帯、亜熱帯地域の海岸付近に生育する植物です。パイナップルのようなビジュアルが特徴的であり、南国らしいフルーツです。石垣島や宮古島では、アダンの葉や新芽を用いた料理で観光客をもてなすところも少なくありません。
アダンの実はパイナップルのような見た目の通り、パイナップルのような甘酸っぱい香りを放ちます。ただし、上でも紹介した通り、アダンの葉や新芽を主に料理へ利用されます。
その理由はまずとても実が固い点が挙げられます。アダンの実は4~6cmの実が複数硬くくっついています。その皮は非常に硬く実を足りだすことが困難なんです。また、あく抜きが必要であり、しっかりと処理がなされていないと口内がヒリヒリとしびれるような感覚に襲われます。調理するにあたって、以上のように調理工程や煩雑さが多いことからあまり料理には使用されていないのです。
石垣島の植物⑩米原のヤエヤマヤシ群落
国の天然記念物に指定されているヤエヤマヤシですが、世界で最も大きな群生をなしているのが石垣島の米原という場所です。このエリアはとても自然が美しく、この群生の中には大きいもので15~20mもあるものあります。
この群生の中にはヤエヤマヤシのみならずホソバヌクロイヌビワやリュウキュウガキ、アカテツ、ハブカズラ、クワズイモ、トウツルモドキなど様々な亜熱帯の植物を観察することができます。
石垣島の植物⑪吹通川マングローブ
吹通川は周囲を国の天然記念物に指定されているヒルギ群落に囲まれる石垣島の川です。
河口の方は海水と淡水が混ざり合う汽水域に属しており、そこから上流へと上がっていくと塩分の変動により自生するマングローブの種類も変わるため、見ててとても楽しいです。
根が蛸足のような形をした”ヤエヤマヒルギ”や根がまとまっている”オヒルギ”など木々の変化を感じられるのでぜひ見てみてくださいね。SUPやカヌーで上流へと上っていくツアーもあるのでチェックしてみて下さい。
石垣島の植物⑫サキシマスオウノキ
サキシマスオウノキはマングローブ近くの湿地林にて生育するアオギリ科の常緑高木です。
変わった形で地上に根を這わせるところが印象的であり、初めて見た方にとってはインパクト与えるとともに不思議な世界に迷い込んだようなワクワクする感覚を味わわせてくれます。ぜひ、ジャングル探検してみてください!
石垣島の植物⑬サガリバナ
サガリバナは一夜花と呼ばれており、呼び名の通り一夜に咲いて一夜に散りゆく儚げな花です。
サンセットの時間帯になると、つぼみが徐々に開き始めます。そして日が明けることに花弁ごとぽつりと落ちていきます。湿地帯に生育していることからカヌーやSUPにて川をクルージングしている際に鑑賞することもできます。夜中に満開に咲くサガリバナはこの瞬間に全力を出している感じがして元気がもらえます。
朝方は散りゆくサガリバナを見ることができ。、散り終えたサガリバナが水面を染める光景はとても美しいです。6月~8月とシーズンは限定されますが、このスポットを狙って見に行く価値はあるので、ぜひこのシーズンに訪れてみてください
石垣島の植物⑭ブーゲンビレア
ブーゲンビリアもまた南国らしいトロピカルな色が印象的な花です。ピンクや赤、黄色といった目立つ色合いの花色ですが、香りはほとんどしません。
そんなブーゲンビレアの花言葉は”情熱”や”あなたしか見えない”ととても気持ちを高ぶらせるものです。それこともあってか、女性がもらって嬉しい花としてもよく名前が挙げられます。
思いを寄せる方がいればこの花をプレゼントしてみるのもいいかもしれませんね。
石垣島の植物⑮ハイビスカス
沖縄、南国といって何の花が思いつきますか?
多くの方がハイビスカスが思い浮かぶのではないでしょうか。
南国の花の代表格であるハイビスカスは赤や黄色、白、桃色、橙色など原色の鮮やかな花色が魅力的な熱帯花木です。
赤色のイメージがありますが、様々な色があるんですね。また、亜熱帯に生育するため一般的に暑さに強いイメージがありますが、実はコーラル系以外の種は気温が30度を超える花が少なくなることが知られています。
5月~10月の夏真っただ中のシーズンに開花します。このシーズンを狙って訪れてみてもいいかもしれませんね。
石垣島の植物⑯ガジュマル
ガジュマルはその巨木である点、移植が用意できる点から防風や防潮のため植えられることがしばしばある植物です。
葉は光沢のある厚めのものであり、若い葉のなかには明るい黄緑色になる黄金ガジュマルという園芸品種もあります。ガジュマルという変わった名前の由来は不明ですが、盆栽にも利用される人とても距離の近い植物なんです。
石垣島の植物⑰クワズイモ
クワズイモはサトイモ科の一種であり、地上を這うような太い棒状の貯蔵茎を有しており、貯蔵茎上部には1mを超える柄があり、60cmを超える葉茂らせて、というなんともスケールの大きな植物です。
クワズイモの名前である”食わず芋”の名の通り、貯蔵茎には毒を有しており、食べることができません。サトイモとても似ているので間違って食べることが無いように注意が必要です。
石垣島の植物⑱サトウキビ
沖縄はサトウキビの一大産地です。サトウキビは沖縄の方言で”ウージ”と呼ばれます。沖縄出身の歌手の唄の歌詞にしばしばウージが出てくるのはこのことが理由だったんでしょう。
地元のことを歌にするなんて素敵ですね。
そんなサトウキビですが、沖縄県の畑の半数を占めるほどとても多く生産されているんです。サトウキビは黒砂糖の原料としても利用されるように、私たちの生活と切っても離せないような存在になっているんです。
農作物一生産量の高いサトウキビは、さとうの精製にだけでなく、しぼりカスやとうみつなども利用されており、捨てるところがほとんどないECOな植物なんです。
石垣島の植物⑲島バナナ
石垣島といえばトロピカルフルーツがとても人気があります。代表格にはパインやマンゴーがありますが、これらは6月、7月のシーズン限定の収穫のため、それ以外に訪れても食べることができません。
そんな中、通年収穫できるフルーツこそ島バナナです。
島バナナはいわゆるモンキーバナナによく似た小さめのバナナです。石垣島島内では、無人販売所で売られたりもするのでお手軽に購入することができます。
そんな島バナナはねっとりとした食感と濃厚な味わいが特徴的です。完熟しないと触感、甘さともに残念なのでしっかりと完熟のころ合いを見定める必要があります。
完熟の基準はスターがしっかりつながったころになるので、見定めて購入・食事いたしましょう。
石垣島の植物⑳パパイヤ
最後にご紹介する植物は”パパイヤ”です。名前は耳にしたことがる方が多いのではないでしょうか。
パパイヤは、メキシコやコスタリカなどの西インド諸島のあたりが原産の常緑性の小高木です。実は長さが10~20cmくらいのフットボールのような形をしており、熟すにつれて緑色から黄色へと変化します。
パパイヤの実は非常に栄養価が高く低カロリーであることから完全食ともいわれます。ビタミンAやビタミンB、ビタミンCなどの含有量が他のフルーツよりも格段に多く、お肌に気を遣う女性の方にはぜひおすすめしたいフルーツの一つです、。
また、パパイヤの実から出てくる果汁にはパパイン酵素と呼ばれる食べ物の消化を助ける以外に穏やかな殺菌効果もあることから、傷口にパパイヤの実を当てて民間療法としても使用されていました。
終わりに
石垣島とその周辺離島の植物についてご紹介いたしました。いかがだったでしょうか。
沖縄らしい原色の色が目立つハイビスカスやデイゴ、一夜限り咲き誇るサガリバナ、南国のトロピカルフルーツである島バナナやパパイアなど様々ありましたね。気になる植物はありましたか。
ぜひ、石垣や周辺島に訪れた際には探してみてくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。