石垣島の観光スポットの唐人墓の行き方について！石垣島在住スタッフが徹底解説します！

みなさんこんにちは！
石垣島にある中華風の建物の、唐人墓ってご存じですか？
龍や鳳凰、武将などの像が形どられており極彩色をした非常に美しい建物になります。
ですが、その美しさとは裏腹に建立に至ったのには悲しい出来事が関係しています。
本記事では唐人墓について紹介いたします。

 

 

 

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唐人墓とは

 

 

唐人墓は、沖縄県石垣市の観音崎にある墓地です。1852年のロバート・バウン号事件という奴隷貿易船内で中国人苦力（中国人労働者）たちが暴動を起こし、船の船長を殺しました。そして奪った船を操縦しましたが石垣島の崎枝村沖合で座礁してしまいました。苦力たちはしょうがないので崎枝村に上陸し、収容所に収容されます。

 

 

その後バウン号座礁の知らせを受けたイギリス船が収容所を砲撃したり、武装したイギリス兵士やアメリカ兵士が中国人苦力を吊るしあげたりと虐殺しました。逃亡した中国人苦力に対する当時の石垣島民の配慮は厚く、密かに食糧を提供するなど、人として道徳的に対応しました。その後、苦力たちは病に掛かりったり精神的にも追い込まれたりして、病死者や自殺者も続出しました。石垣島の人々は亡くなった最後まで、お墓を石積みし慰霊を行いました。これがロバート・バウン号事件の概要になります。そのロバート・バウン号事件の犠牲になった中国人苦力の慰霊のため、1971年に建立されたお墓が唐人墓です。

 

唐人墓の行き方

 

 

車移動の場合

石垣空港から車で約45分の場所に位置しています。石垣港井原間線を観音崎方面へ北上していくと道なりに左手に発見することができます。道中は海を望むことができるので石垣島の美し景色を望みながらドライブを楽しみましょう

 

 

バスでアクセスする場合

ターミナルから乗車の場合は、路線バスを利用して”唐人墓”というバス停で下車します。
市街地から乗車する場合は、系統9の川平リゾート線で15分にて訪れることができます。
新石垣島空港から乗車する場合は、系統4もしくは10の空港線に乗車しバスターミナルにて系統9の川平リゾート線へ乗り換えてアクセスします。所要時間は約60分です。

 

唐人墓の詳細情報

 

 

ロバート・バウン号事件が起きたころは、日本は幕末で列強諸国が日本や中国へ数多く来航し修好や交易を深めていた時代です。列強の狙いは植民地化と安価な労働者の確保だったので、中国にはイギリスやアメリカからの数多くの奴隷船が訪れ、人々を売りさばいたり奴隷として本国に連れ帰っていました。そんな1852年、中国アモイからカリフォルニア州へ航行中のアメリカの奴隷貿易船、ロバート・バウン号では、400人の中国人を奴隷として連れ帰ろうとしていました。

 

 

中国人苦力たちを裸にし、辮髪を切り落としました。そして奴隷のランクを決める焼き鏝を胸に押し当て、売り物にならない弱った奴隷や病気持ちは海に突き落として鮫に喰わせるなどの虐待をおこないました。奴隷にされたことを知った中国人は暴動を起こし、米国人船長と船員を殺して船を操縦しました。しかし2月19日に石垣島の崎枝村沖合でリーフにぶつかりロバート・バウン号は座礁します。380人の中国人苦力が船から逃げ出し当時の崎枝村へ上陸しました。舟を奪ったなどの事情を知らない八重山の役人たちは崎枝村の赤崎に収容所を設けた後、監視しやすい富崎に移して収容し、監視と保護を行いました。

 

 

その後、離礁したバウン号の報告を受けてイギリス船2隻が石垣島に来航しました。3月16日に富崎の収容所を砲撃し、さらに武装した兵士200人以上が上陸して逃走する中国人苦力を射殺・捕縛していきました。白人に抵抗した見せしめにその場で百人近くを吊るしあげ、3月23日に出航していきました。ただこれだけでは終わらず、4月4日にアメリカ船1隻が来航し、兵士100人以上が上陸・探索を行ない、4月12日に引上げていきました。

 

 

捕縛を免れた中国人は琉球王国に保護されましたが、収容所の衛生が悪かったため、病死、自殺、あるいは行方不明になった者は128名に上りました。翌年9月29日に中国に送還された生存者は172名で、石垣島に上陸した380人から208人が亡くなったり行方不明になったりしてしまいました。これを不憫におもった石垣島の人々は中国人苦力を弔った三百唐人墓とよばれる古い石積みの墓が付近に点在しており、その資料として陶製の墓碑が八重山博物館に収蔵されています。興味のある方は唐人墓も八重山博物館も訪れてみてください。

 

 

沖縄が本土復帰する1年前の1971年（昭和46年）に、点在していた遺骨を集め、団体や個人から寄付金を募りこの唐人墓が建立されました。その際に第二次世界大戦後ということもあって米軍飛行士の慰霊と平和祈念のための碑文が同時に建てられました。
唐人墓は景色の良い場所に立っており、中国風の極彩色の装飾、 竜や鳳凰や騎士の像が繊細に装飾されています。

 

 

また敷地内には他に米軍飛行士の慰霊という、唐人墓の歴史と同様に、非人道的な扱いをされて亡くなられた米軍飛行士の碑があたり、平和祈念の碑文が建てられておりとても悲しい歴史を刻んだ場所です。しかし平和の大切さや多種の民族や文化などを尊重することの重要さを感じることが出来る場所でもあります。

 

 

また唐人墓は石垣島随一とも言われるサンセットの名所と言われている、観音崎にあり非常に景色がいいスポットです。毎日サンセットの絶景を見ることができ、慰安の場所として最適と考えられて建立されています。美しい風景で被害に会われた方々の御霊が慰安されていることを願います。

 

唐人墓の回り方について

 

 

お墓なので遊んではいけません。手を合わせ、悲しい事件の被害に会われた方々の慰霊を行いましょう。唐人墓は中国の方の慰霊のために中国をイメージさせるようなデザインをしています。極彩色の鳳凰や龍、中国王朝の王様や文官、武官を思わせるような像、馬に乗馬した武将などが繊細に装飾されております。特に龍には力が入っていることがわかるかと思います。毛やひげがきめ細かく作りこまれており、鱗まで一枚一枚丁寧にけばだって作られています。また、同じ敷地内には太平洋戦争末期に犠牲となった米軍飛行士の慰霊と平和祈念の為、建てられたものもあり、平和の尊さを後世に伝える役割を担っています。

 

 

他にも石垣島のぷちパワースポットとして六角亭というあずまやみたいなオブジェもたっています。六角亭とは日本各地にある寺院の一つでおみくじなどを引き、一年間の吉兆などを占い、一年間の息災を願う場所となっています。石垣島の六角亭にはおみくじなどはありませんが、宝くじの宣伝事業として建立されており、市内で買った宝くじをここで開封したり、スクラッチしたりして占ってみてもいいかもしれませんね。石垣島での思い出の一つになるのではないでしょうか。

 

 

そして、八重山研究の父とよばれている喜舎場永珣の顕彰碑と碑文もここに安置されています。喜舎場永珣は八重山諸島の歴史、民俗、文化を研究し、世に八重山の民俗学を学界に紹介した偉大な人物です。顕彰碑の隣には八重山の研究に全うした碑文が刻まれています。この顕彰碑は喜舎場永珣の誕生１００年を記念して建立されました。たくさんの資料が出ており、石垣市立図書館などでみることができます。また、この墓のすぐそばには観音崎灯台があり、展望台からみる夕日は絶景で、石垣島でも有数のサンセットスポットとされています。お参りをした後に足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

 

 

まとめ

唐人墓についてご紹介いたしました。いかがだったでしょうか。
石垣島にある唐人墓は帝国主義はびこる時代に起きた凄惨な事件を祀った場所になっています。また米軍飛行士の慰霊と平和祈念の為、建てられたものもあり、平和の尊さを後世に伝える役割を担っています。観音崎灯台の近くの景色のいい場所で事件の犠牲になった御霊がやすらかに眠ることを祈り、今後このような悲劇を生まないための教材として活かしていきたいですね。

そんな唐人墓のおすすめポイントは下記の通りです。

 

 

上記のことをチェックして、ぜひ唐人墓に足を運んでみてくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。