現地コラム
COLUMN
石垣島の観光スポットの八重山平和祈念館の行き方と遊び方について!
みなさんこんにちは!石垣島にある八重山平和祈念館ってご存じですか?八重山平和祈念館は写真や資料を通して太平洋戦争中の八重山エリアのマラリアの実態などについて紹介している博物館です。1999年に沖縄本島にある平和祈念資料館の分館として設立され、戦争の非情さマラリアの恐怖について忘れないよう、歴史を残しています。
地元の方や歴史好きの方、社会科見学で訪れる子どもたちがよく利用しています。本記事では石垣島の八重山平和祈念館について紹介いたします。
目次
八重山平和祈念館とは
1999年に沖縄本島にある平和祈念資料館の分館として設立された八重山平和祈念館は、戦争マラリアの実相を後世に正しく伝えるとともに、人間の尊厳が保障される社会の構築と、 八重山地域から世界に向けて恒久平和の実現を訴える『平和の発信拠点』の形成を目指すことを目的とした平和祈念館です。
戦争マラリアとは大戦末期に八重山諸島の住民がマラリアが蔓延る地域に避難を強いられたことでマラリアに罹患し、 そのうち、3,600名ほどの命が犠牲となった出来事です。この祈念館では戦争マラリアの実相を写真・資料・ビデオなどで紹介し、八重山地域から世界に向けて恒久平和の実現を訴える平和の発信拠点を目指しています。
八重山平和祈念館の行き方
車でアクセスする場合
・石垣空港から車を借りて向かう場合は390号線を南下し宮良湾沿いを走ります。磯部川を越えた一つ目の丁字路を右折。突き当りまで進み左折。次の丁字路を右折するとそのままずっとシード―線を直進し、市役所通りまで直進します。ガソリンスタンド手前の道を右折し、すぐ左折します。ガソリンスタンドの裏道を進むと到着します。到着時間はおよそ30分ほどです。
・石垣島離島ターミナルから向かう場合は730記念碑まで北上し、市役所通り方面へ左折します。道なりに進み左手に新川交番の先の丁字路の左手側に建つ建物が八重山平和祈念館です。到着時間はおよそ5分ほどです。
バスでアクセスする場合
石垣バスターミナルまで向かいます。平得・大浜・白保経由と日航八重山・ANAインターコンチネンタル経由の2種類があるので到着時刻に応じて利用してください。それぞれ30分間隔で運行しているので、おおよそ15分間隔で空港から市内バスターミナルまで運行されています。平得・大浜・白保経由だと10分ほど早く到着します。石垣島バスターミナルから東運輸バス・八重山病院線八重山平和祈念館の目の前です。到着時間はおよそ40分ほどです。
八重山平和祈念館の詳細情報
1999年に沖縄本島にある平和祈念資料館の分館として設立された八重山平和祈念館は、戦争マラリアの実相を後世に正しく伝えるとともに、八重山地域から世界に向けて恒久平和の実現を訴える平和の発信拠点を目指しています。八重山列島では「八重山熱」と呼ばれたマラリア発生地域が各地に存在することが古くから知られ、琉球王国時代から開墾しては住民が全滅する、という歴史が繰り返されていました。現在はマラリアの発生はありませんが、第二次世界大戦時にはまだ発生していました。
八重山諸島は米軍の上陸はありませんでしたが、空襲や艦砲射撃は受けました。その中で疎開が行われ、しかもマラリアの発生する地域に移住させられました。石垣島では1944年に空襲が始まってから、激しい空襲と艦砲射撃を受けていました。そのため疎開を余儀なくされ、住民たちは郊外地区から山岳地帯にまで疎開させられました。
また周辺の波照間島や黒島の住民も同様に疎開を命令され、疎開先について島民の間で協議が行われ、マラリアの無病地である西表島東部の由布島への疎開した人もいましたが、大半は洞穴が多く空襲の恐れがない西表島南東部の南風見田に疎開しました。しかし、南風見田はマラリアの発生地域であり、1920年に廃村に追い込まれた地域でもありました。
疎開は雨露がしのげる程度の共同の茅葺屋根小屋が大半で、蚊帳を吊るすこともできず、不衛生な共同便所などを使用していたので、そこが蚊の発生の原因となり被害が大きくなりました。医療物資の欠乏や栄養不良が断続的に続いたことにより、マラリアの被害は拡大し、小屋には病人が何人も横たわり、次々に死者が出ており、八重山における戦争被害は空襲による死者174名、マラリアにより死亡したる者3647名というように、戦闘行為の犠牲よりマラリアの犠牲者数がはるかに上回ることになりました。
そのため西表島には忘勿石という、波照間島の住民たちが浜へ強制疎開を強いられ、多くの人がマラリアで命を落とした人が大勢いたことを忘れないようにと石に刻んだのが忘勿石です。恒久の平和を願い、南の海上に波照間島がよく見えるところへ碑が建てられ毎年慰霊祭も行われています。
この祈念館では戦争マラリアの実相を写真・資料・ビデオなどで紹介し、マラリアの恐怖や戦争での悲惨な思い出を風化させないよう活動をし、八重山地域から世界に向けて恒久平和の実現を訴える平和の発信拠点を目指しています。
展示はアジア・太平洋戦争に起因する沖縄戦、沖縄戦と八重山、戦争マラリアの悲劇、マラリア根絶に向かって、戦争マラリア援護会の活動、八重山地域における平和発信拠点を目指しての順に構成されており、戦争とマラリアの被害に会い、戦後どのように暮らしてきたかがわかりやすくまとめられています。
時期によっては学校教員向けに説明会を行ったり、夏休みには子供向けの企画なども行われており戦時、戦後の石垣島を知る良い機会になることでしょう。特に6月23日の慰霊の日には一日イベントが行われます。
また、バンナ公園の南口近くには八重山戦争マラリア犠牲者慰霊の碑がありますので、お時間がある方は記念館の後に訪れてみてはいかがでしょうか。八重山平和祈念館からは車で10分と比較的近いので訪れやすいですよ。
八重山平和祈念館の遊び方
八重山平和祈念館は八重山地域で戦争時におきた悲惨な経験の実相を写真・資料・ビデオなどで紹介し、マラリアの恐怖や戦争での悲惨な思い出を風化させないよう活動をしています。戦争の悲惨さやウイルスの怖さを教えてくれる良い教材になることでしょう。旅先での学びの一環として訪れてみてはいかがでしょうか。バンナ公園の南口近くには八重山戦争マラリア犠牲者慰霊の碑がありますので、お時間がある方は記念館の後に訪れてみてはいかがでしょうか。八重山平和祈念館からは車で10分と比較的近いので訪れやすいですよ。
また八重山平和祈念館目の前には具志堅用高記念館が建っています。現在タレントをされている具志堅用高さんを称えるために創立された記念館で、具志堅さんは元ボクサーであり、WBA世界Jrフライ級チャンピオンを連続13回防衛するという恐るべき記録を残されておる伝説的ボクサーです。具志堅用高記念館では試合に使用したグローブやチャンピオンベルト、トロフィーなどが展示されており、防衛戦を記録したビデオも常時放映されています。
ぜひ、石垣島の大スターに関する記念館を訪れてみてください。
住所: 沖縄県石垣市新栄町79
営業時間:9:00 ~ 17:00
営業期間: 火曜日~日曜日。年末年始と慰霊の日などは休館。
入場料 :大人100円。小人(小・中・高・大学生)50円。20人以上の団体は大人70円。小人(小・中・高・大学生)35円
駐車場:無料(10台と大型バス2台駐車可能)
まとめ
八重山平和祈念館についてご紹介いたしました。いかがだったでしょうか。
沖縄は第二次世界大戦のとき日本で唯一の本土戦が行われた場所です。八重山諸島もその被害を受けており、その最たる例が戦争マラリアになります。その戦争マラリアについてまとめてあるのが今回紹介した八重山平和祈念館になります。八重山諸島は空襲などの戦争被害もありましたがマラリアに感染して命を落とした方が非常に多く、特に西表島に避難した波照間島や黒島の住民は多くの犠牲が出ました。八重山諸島全体の被害としては3647名となっておりその被害の重さがわかることでしょう。
そんな八重山平和祈念館のおすすめポイントは下記の通りです。
・戦争の残酷さ、悲惨さを学ぶことができる
・わかりやすい資料などで戦争学習ができる
上記のことをチェックして、ぜひ八重山平和祈念館に足を運んでみてくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。