現地コラム
COLUMN
やっぱりいるの?危ない?石垣島とハブ
みなさんこんにちは!
皆さんはハブに遭遇した経験はございますか?
ハブといえば沖縄に生息している危険な蛇というイメージをお持ちではないでしょうか。
主な生息地は沖縄なので旅行中にハブに遭遇する可能性もあるかもしれません。
本記事では、ハブの生態から遭遇しない方法、遭遇してしまった時の対処法などをご紹介します。
目次
ハブとは
<ハブの写真>
ハブとは、クサリヘビ科ハブ属のヘビの総称です。
そのため、ハブといってもいくつもの種類があります。
国内ではマムシと並ぶとても有名な毒蛇なんです。
全長は100~150cm、体重は1kg~2kg程度のものが多いです。
個体差がありますのでとんでもなく大きいハブも存在します。
個体サイズは環境で大きく左右されると言われており、ハブの天敵が少ない地域では大きく成長することが分かっており、2011年には全長250cm、体重3kgの個体が捕獲されたもあるんです。
写真からも分かる通り、頭部は鼻先がとがった三角形であり、鱗は他の種より細かい目をしていて、腹部の体色は白黄色で黒い網目模様がついているという特徴があります。
蛇の多くが臆病な性格をしている中、ハブは好戦的な種が多いです。
ハブを見かけたら刺激することなくその場を離れましょう。
ハブの種類
ハブはクサリヘビ科ハブ属のヘビの総称であり、ハブの種類はいくつかあるとご紹介しました。
国内ではハブの仲間は沖縄のみに生息しており、ホンハブ、ヒメハブ、サキシマハブ、タイワンハブの4種類が確認されています。
下でそれぞれの種類の特徴についてご紹介します。
ホンハブ
<ホンハブの写真>
ホンハブは個体数が最も多い種の一つです。
全長が約2mを越える大型の種類であり、白黄色の地に黒く細かい網目模様が特徴的であり、ネズミを好んで食します。
毒性がとても強いため気を付ける必要があります。
サキシマハブ
<サキシマハブの写真>
サキシマハブは、全長1m程度とホンハブよりは小ぶりの種です。
体色は茶色くチェーン柄が入っており、ほかの種類よりも弱めの毒を有しています。
ヒメハブ
<ヒメハブの写真>
ヒメハブは、全長80cmと小さいものの胴体が太い種になっています。
暗褐色で斑紋が薄く、他の種よりも水辺を好みます。
タイワンハブ
<タイワンハブの写真>
タイワンハブは名前の通り、中国大陸や台湾に生息していた外来種です。
体長は約1.2m程であり、灰褐色の地に黒い鎖柄の模様が入っています。
他の種よりも少ないですが、細長い牙は毒性も強く非常に危険です。
ハブの毒
ハブの「毒」ほ本当に危険です。
種によってその強弱はありますが、いずれにせよハブの毒は非常に危険なものです。
牙の先には毒腺があり、噛みついた対象に対して、毒腺を通じて体内へと毒を注入します。
ハブの毒は出血毒と言われる種類の毒であり、マムシと同様にとても危険な毒です。
出血毒とは、注入された箇所から細胞を破壊し強烈な痛みを伴う毒です。
血清はすでにありますが、投与が遅れると噛まれた箇所を切断しないといけなくなったり、最悪死に至ることもあります。
ハブの食性
ハブは肉食性で、ねずみや蛙、トカゲなどを食します。
ホンハブなどの大型の個体ではウサギや鳥類、猫などの中型の哺乳類を食べることもあります。
マングースとの関係
ハブとマングースは天敵として描かれることが多いイメージがありますね。
ただし、夜行性のハブは日中に活動するマングースとはそもそも遭遇することがほとんどないようです。
また、マングースは非常に凶暴なハブを相手にすることは控えており、天然記念物である生物を食い荒らすようで、ハブよりも駆除の対象となっているんです。
もともとマングースは中国からハブ対策として連れてこられましたが、むしろ国内の生態系を壊す原因となっています。
このことからハブの天敵として描かれるようになったのでしょう。
ハブ対策
ハブの生底地を把握し、近づかない
ハブは夜行性のため、日の当たらない茂みの中や木の根元、地面の穴の中に生息しています。
暗くて静かな場所で身を潜めていることが多いです。
石垣島ですと、沖縄特有の石垣の家がありますが、その石垣の中に隠れていたりもします。
そのため、そういったところには近づかないようにしましょう。
行く必要があればハブがいないかどうかしっかりと注意しましょう。
また、先ほどご紹介した通りハブは蛇の中でも好戦的な種です。
テリトリーに入られたと思うと、とびかかってくることもあります。
間合いも非常に広いため細心の注意が必要になります。
ハブを寄せ付けないようにする
そもそもハブに近づかないことが大切です。
ハブは夜行性であるため明るい場所を好みません。
夜中などは自宅周辺に照明器具を設置しておくとよいでしょう。
ハブは1.5メートル以上のブロック塀を乗り越えることができないと言われているため、自宅周辺を石垣で囲み照明器具の設置をしておくと十分なハブ対策となるでしょう。
ハブと遭遇した場合
十分なハブ対策をしていてもハブに遭遇することはあります。
ツアー中や山の中であれば、できる限り刺激せずに近づかないようにしてその場を去りましょう。
一方、市街地で遭遇してしまった時には長めの棒をもって駆除することが理想でしょう。
もしも旅行中に見つけたらまずはガイドさんや地元の方にお伝えすると良いでしょう。
最近では、ハブノックといったハブ駆除スプレーも販売されているので一般家庭に置かれている可能性も高いです。
ハブに噛まれた時の処置
もしもハブに噛まれてしまったら、動転してしまうでしょうがとにかく落ち着くことが大切です。
ハブの毒は牙の毒腺から直接血液へと注入されます。
そのため動転してしまうと血の巡りが早くなり、毒のまわりも早くなってしまいます。
落ち着いて蛇を取り外したら、噛まれた位置よりも心臓寄りの部分でタオルや服を使用してしっかりと縛って圧迫します。
指一本入る程度の力加減で縛るのがベストでしょう。
その後、口を使って傷口から毒を吸い出します。
ハブの毒は口からは吸収されることはなく、飲んでしまっても胃で分解されるので問題はありません。
ハブ酒
<ハブ酒の写真>>
ハブ酒は、100日間水のみで生きることができるハブの生命力から強壮剤としても知られてきました。
ハブ酒の作り方を下でご紹介します。
ハブ酒の作り方
はらわたと臭腺を除去し、血抜きした後、泡盛などのアルコール度数の高いお酒に漬け込みます。
これが一般的なハブ酒の作り方です。
販売されているハブ酒の多くは10年以上付け込んだものがほとんどのようです。
ハブ酒は自分で作れるの?
地元の方の中には自分で捕獲したハブをお酒につけて自家製ハブ酒をつくる方もいらっしゃるようですが、下処理が不十分であるととても生臭いにおいが残り、飲める代物ではなくなるようです。
まは無資格者が無許可で営利目的としてアルコールを含む飲料を作ると酒税法違反となってしまう可能性がありますので、注意が必要です。
気になる方は、1953年に制定された酒税法について調べてみてください。
ハブ酒の効能
ハブ酒にはさまざまな効能があります。
そもそもハブには12種類の必須アミノ酸やカルシウムやリノール酸リノレン酸などが含まれており、非常に栄養価が高いことでも有名です。
そのことから、ハブ酒は精力剤としても知られています。
上で紹介した栄養価の高さに加えて、ハブのオスは精器を4つ保有しており、非常に精力が強かったことから精力剤として使用されるようになりました。
さいごに
ハブについてご紹介しました。
いかがだったでしょうか。
ハブにもいろいろな種類がありましたね。
また、生息している場所や遭遇した時の注意点、噛まれた時の対処法についてもご紹介いたしました。
ハブには細心の注意を払い、旅行を楽しみましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。