現地コラム

COLUMN

名蔵湾(名蔵アンパル)

2020-02-25 10:57
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名蔵湾

 

名蔵湾」とは石垣島西部に広がる島内最大の湾です。

 

マングローブが自生し、多くの動植物を育む一帯は「ラムサール条約」によって保護されています。

 

湾沿いにいくつか駐車場があり、名蔵アンパルの河口部分にかかる名蔵大橋にも駐車場があります。

 

潮干狩り釣りに来られる方が利用されています。

 

ですが周辺には水道トイレ自販機などはありません。

 

必要なものに関しては事前に準備する必要があるでしょう。

 

名蔵湾の周囲は、釣りをしている人が多く、ミーバイというハタの一種を釣ることができます。

 

名蔵大橋の上から糸を垂らして釣られている方も多くいます。

 

海面はいつも波が立たず、時には鏡面のように反射しています。

 

静かな水面と、水平線に沈む赤い夕日が美しく映える写真映え必須のスポットです。

 

夕景は特に絶景ですし、夜になれば静かな波音と鮮やかな星空を体感することができます。

 

名蔵湾は本当に美しい夕日を見ることができる名所なので、最高の夕日を見ていただきたいです。

 

現在では、ヤエヤマヒルギの苗木の植え付けなども行われており、景観の復活が図られています。

 

また、砂浜で乗馬体験もすることができます。

 

名蔵アンパル

 

名蔵アンパルとは名蔵湾奥にできた入江のことで、東西1,5km、南北2km 名蔵川河口周辺の干潟マングローブ林のことを指します。

 

アンパルとは、「網張」という網を張って漁をするという意味だと言われています。

 

マングローブ林は環境省の特定植物群落である「名蔵川河口域のマングローブ林」に指定されています。

 

西表石垣国立公園の一部でもあり、ラムサール条約による湿地でもあります。

 

亜熱帯気候特有の動植物が多く生息しており、特に野鳥の飛来地、生息地として貴重な場所になっています。

 

2003年からは国指定の鳥獣保護区となりました。

 

カンムリワシ、リュウキュウツミ、チュウヒなどの猛禽類、森林鳥類、水鳥が生息しています。

 

シギ、チドリなども多く生息し、アカショウビンも見れるかもしれません。

 

コウライキジやインドクジャクなどの外来種の鳥類も観察することができます。

 

鳥類の餌となる貝類、甲殻類が豊富なため、たくさんの渡りの鳥休憩場所として利用しています。

 

名蔵アンパルの一部を占める「石垣やいま村」には自然探勝路があり、森の中を歩くと希少生物のセマルハコガメに出会えたりします。

 

干潟では、いろいろなカニを見つけることができます。

 

足元にはたくさんのがあり、音を立てずにじっとしていれば、その穴からミナミコメツキガニが姿を現します。

 

場所によって、ハクセンシオマネキが出てくることもあります。

 

潮溜りではハゼを見つけることができます。

 

このような地形を守るために、出来るだけ変更の圧力をかけないよう、住民・行政共に努力をしているところです。

 

こちらではSUPカヤックなどの人気のマリンアクティビティを楽しむことができます。

 

夕方頃から始めると、絶景の夕日をバックにアクティビティを楽しむことができるでしょう。

 

ハブクラゲネットなどは設置されていないので、もし遊泳される際には注意しましょう。

 

地形

 

名蔵湾は遠浅ながら、いたるところに大きなが転がっています。

 

これらは石灰岩という種類の岩です。

 

日本最大級の沈水カルスト地形としても有名です。

 

一時期は陸から流れ出した赤土が海底を埋め尽くしていると言われていたのですが、そのカルスト地形を今ではサンゴが覆っています。

 

水面下は起伏の多い地形になっており、多種多様な生物が生息しています。

 

ハードコーラル、ソフトコーラルと呼ばれるサンゴが群生しており、ウミガメと遭遇することもできます。

 

ダイビングポイントがいくつもあり、カクレクマノミマンタジンベイザメなども観察することができます。

 

自然

 

名蔵湾にはたくさんのマングローブが群生しています。

 

ヤエヤマヒルギ、オヒルギ、ヒルギモドキ、ヒルギダマシなどの種類があります。

 

足元には、トビハゼ、コメツキガニ、ヤエヤマガニ、イシガキヌマエビなど、地域独自の固有種・希少種の生物を見つけることができます。

 

セイタカシギやタカアシシギ、クロツラヘラサギなどの渡り鳥やカンムリワシ、リュウキュウコノハズクにも会えるでしょう。

 

哺乳類では、ヤエヤマオオコウモリ、リュウキュウイノシシなどが生息しています。

 

名蔵大橋の下の干潟では、観光客や地元住人が潮干狩りをする姿が見られます。

 

名蔵大橋近辺から何か所も干潟に降りる道があります。

 

先に書いたように、トイレはありませんので事前に済ませましょう。

 

潮干狩りをするには、熊手バケツスコップと膝下までの長靴が必要です。

 

ぜひ挑戦してみて下さい。

 

周辺には様々なおもしろいお店がありますので、ぜひ立ち寄ってみってください。

 

みねや工房」という、みんさ織の工房があります。

 

大きな駐車場があり、みんさ織、八重山上布などの実演と販売を行っています。

 

石垣焼窯元」では陶器の販売と体験教室を行っておられます。

 

石垣焼体験のほか、シーサー作り体験など、いろいろなコースが用意されています。

 

宮良農園」ではフルーツジュースフラッペなどの季節に合わせたメニューをいただくことができます。

 

石垣の塩工房」は海水を汲み上げて塩を作る、自然志向の塩工場です。

 

天気の良い日であれば、工程の見学ができるそうです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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