現地コラム

COLUMN

石垣島で見られるサンゴの種類 ~世界に誇れるサンゴたち~

2020-02-25 08:33
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美しいサンゴの島、石垣島ってどこ?

 

石垣島は日本最西端に位置する都道府県、沖縄県にあります。

 

東京から約2000キロ、沖縄本島から410キロほどの距離にある、太平洋に面した離島です。

 

台湾までの距離が約270キロなので、本州よりも海外に近い島となっています。

 

面積229k㎡という小さな島ですが、美しい大自然が広がっており、ラムサール条約指定湿地にも登録されている名蔵アンパルや名蔵川の本流となる県内最高峰の於茂登山があり、多種多様な動植物も生息しています。

 

島の3分の1が国立公園に指定されているほど自然が豊かで、日本国内で住んでみたい県第1位の沖縄県内でもトップの人気を誇っています。

 

夜には満点に輝く星空を観察することもできます。

 

南十字星も見ることができ、石垣島はまさに自然の宝庫となっています。

 

県内外海外からの来島者も多く、年々移住者旅行者が増え続けている島なんです。

 

サンゴとは

 

海の生き物ということは知っておられるかもしれませんが、その生態について詳しい方は多くはないでしょう。

 

わかめや昆布のように海藻の仲間と思われている方もいるようですが、実は動物なんです。

 

約4億年前から生存し、海の化石といわれるサンゴはクラゲやイソギンチャクと同じ刺胞動物の仲間で腔腸動物でもあります。

 

排泄物の出口一緒という体の構造になっています。

 

骨格石灰でできていて、石炭からポリプと言われる個体が作り上げられます。

 

このポリプが分裂し、多くのクローンが出来て群を成してサンゴ礁となります。

 

共生する褐虫藻という藻類の働きにより酸素を発生させており、海の浄化や魚などの生き物達にとっても非常に重要な役割を果たしています。

 

褐虫藻を必要としますが、暑さ弱いため、海水の温度上昇しすぎると生存維持のためサンゴから離れてしまいます。

 

そのため褐虫藻と共生しないと生きていけないタイプのサンゴは白化現象を起こし死滅していくのです。

 

また、群生を作らない非造礁性サンゴも存在します。

 

深海に生息するサンゴがそうですが、光の届かない深海に生息しているサンゴ類は褐虫藻と共存しないので光がなくても生きられます。

 

しかし近年では深海でも造礁サンゴが発見されていて、まだまだ研究余地のある神秘の生物だと言えるでしょう。

 

石垣島のサンゴ 

 

サンゴの数は世界中で約800種類とされていいますが、石垣島ではその約半数の400種類ほどのサンゴが生息しています。

 

石垣島周辺の海域ではサンゴ礁が多く生息しており、西表島へと続く海域に石西礁湖(せきせいしょうこ)と名付けられた巨大なサンゴ礁があり、その美しさは世界一とも言われています。

 

西表石垣国立公園にも指定されるほどの環境が広がっています。

 

息をのむほどの美しい景色に魅了されるダイバーもたくさんおり、絶好のダイビングスポットとなっています。

 

ハードコーラルとソフトコーラル 

 

サンゴには大きく分けてハードコーラルソフトコーラルという種類があります。

 

それぞれの名前の通りハードコーラル硬いサンゴで、ソフトコーラル柔らかいサンゴです。

 

科目として多いのはミドリイシ科、ハマサンゴ科、ハナヤサイサンゴ科であり、そのほかにヤエヤマカワラサンゴやウミキノコなどがあります。

 

そんな石垣島のサンゴの中でも代表的なのが、ミドリイシと呼ばれているサンゴです。

 

雄雌の違いがなく成長がとても早くて、一年で約20センチも成長します。

 

造礁サンゴといって、大きなサンゴ礁を形成していくサンゴです。

 

また、通称枝サンゴと呼ばれているのような形をしたエダミドリイシというサンゴも多く生息しています。

 

石垣島では浜に打ち上げられたものを漂白し、食堂やレストランで箸置きなどとしてよく使われています。

 

ハマサンゴ科は成長がとても遅いサンゴです。

 

オキナワハマサンゴなどが主な種類です。

 

成長が遅いサンゴとしては他にキクメイシという種類のサンゴがあります。

 

中にはまるで人間ののような形をしているものもあり、脳サンゴとも言われています。

 

ソフトコーラルと呼ばれるウミキノコの仲間はその名の通り柔らかいサンゴで伸縮性も持っています。

 

石垣島の北西部に位置する川平湾には船の底がガラスになっているグラスボート遊覧船があり、海に潜らなくてもカラフルな魚やいろんな種類のサンゴを観察することができます。

 

石西礁湖と共に有名なサンゴ群生として石垣市街を越えてすぐの白保という集落の海にあるサンゴ礁があります。

 

白保地区には北半球で最大のアオサンゴ大群生があります。

 

ハマサンゴ、エダサンゴ、コモンサンゴなど120種類以上のサンゴが生息しているとても希少な海であります。

 

その生態を守るべく村人たちの寄付金で白保サンゴ村を作り、未来への継承を行っています。

 

まとめ 

 

4億年以上も前から存在しているサンゴは古代から魔除けや宝石に加工され、高価で貴重なものでした。

 

現在でも新種が発見されていますし、まだまだ未知の生物です。

 

サンゴは海の生命を維持していくための大きな役割を担っています。

 

世界でも貴重な石垣島のサンゴ礁、綺麗なをぜひご覧んになっていただきたいです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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